徳洲会体操クラブの田中和仁が現役を引退した。6歳から体操を始め、国内の大会はもちろん、世界選手権やオリンピックでメダルを獲得するなど、美しい演技で多くの人を魅了、数々の功績を残した。徳洲会には2008年に入職し、13年からは主将を拝命。8年半、つねに中心的な役割を果たしクラブを牽引してきた。25年に及ぶ体操人生を終え、今、何を感じているのか、率直に語ってもらった。

「徳洲会グループの皆さん、ありがとう」

感謝の思いを込め観客席の声援に応える田中

感謝の思いを込め観客席の声援に応える田中

──いつ引退を決めたのか?

「6月末です。今年の全日本体操競技種目別選手権大会後、実家の和歌山に帰り親と話したり、クラブに戻ってからスタッフと話したりするなかで決めました。けがの影響などで春先から今まで、できていたことができなくなり、練習もままならない状態が続いていたので……」

──四半世紀に及ぶ体操人生のなかで思い出は?

「個人的に楽しかったのは12年のロンドン五輪。結果は悔しかったのですが、きょうだい3人で出場できたことは良い思い出です」

──最も良かった演技は?

「自分のなかで最高と思えたのは最後の種目別選手権の平行棒です。もっと点数が高い演技もありますが、演技に対する思いなども含めると一番納得できました。最後に一番良い演技ができたのは幸せですね」

──現役の頃と引退後の生活で変化したことは?

「ゲームで遊ばなくなりました(笑)。インドア派で、とくに大学生の頃は気持ちを切り替えるのにゲームばかりしていました。先日、湘南鎌倉バースクリニックで2人目が生まれ、今は子育てが趣味ですね」

最後まで美しい演技を披露(6月の全日本体操競技種目別選手権大会)

最後まで美しい演技を披露(6月の全日本体操競技種目別選手権大会)

──徳洲会に対しては?

「体操に集中させてもらえる環境で、皆さんには感謝しかありません。最近は応援も増えて心強かったし、演技を終えて振り向く場所があるのは良いことだと感じました」

──今後について。

「今はクラブでコーチとして選手にアドバイスを送ったりしています。オリンピアンとして幅広く活動して、自分の将来について考えたいと思います。機会があれば、いろいろなグループ施設を回ってみたいですね。以前、鉄棒の道具を運んで徳之島で演技会を行ったことがありました。楽しかったのですが、夜の懇親会が大変だった思い出があります(笑)。仙台徳州看護専門学校で講演したことも良い思い出です」

徳洲新聞2016年(平成28年)8/22  NO.1045 より