まず日本一目指し強化 米田監督インタビュー

徳洲会体操クラブの監督として、2016年、初めてオリンピックに挑戦した米田功監督。13年に監督に就任し、最大の目標としていた五輪を終えた今、何を思うのか。この4年間を振り返るとともに、“第2章”への決意を語ってもらった。

徳洲会体操クラブの監督として過ごした4年間は、一言でいえば学びの多い4年間でした。4年前には見えなかったことや、わからなかったことが、今は見えたりわかるようになったりして自分の成長を実感しています。
具体的に反省点を挙げると、1つは当クラブの活動拠点である徳洲会スポーツセンターかまくらの運営全体に腐心してしまったこと。決してクラブの強化を疎かにしていたわけではありませんが、児童対象の体操教室などを開いている「徳洲会かまくら体操クラブ」を含め、センターのマネジメント全般について考えることが多かった。
もう1つは世界を必要以上に意識してしまったこと。ほかのチームが強いこともあり、いかに当クラブの選手を世界に送り出すかに目を向けがちだったように思います。
これらに共通する背景として「自分の過去・経験にとらわれ過ぎた」ことが挙げられるのかもしれません。私が現役の頃は少ない人数でも勝っていたので、いつしか「少数精鋭でもいい」、「国内で勝つことより、世界で活躍することが大事」と考えてしまっていました。今は当時と状況が異なり、国内でなかなか勝てない。まずは日本一、その後、世界へとステップアップしていきたい。

意識付けの研修も実施

16年10月の全日本シニアで8年ぶりに優勝した際、いろいろな方が「おめでとう」と祝福してくださいました。やはり多くの方が当クラブの活躍を望んでくださっていると実感し、今後はチームを強化するための方策を積極的に打っていきます。
一例を挙げれば、選手数をもう少し増やしたり、有望な選手を獲得したりするなど層を厚くしたい。たとえば全日本シニアの団体総合は6人で戦うので、1、2人けが人が出ると、あっと言う間に戦えなくなります。アクシデントが起こっても戦える体制を築いていきたいですね。
また、選手個々の意識付けも大切なので、目指すべき方向性を固めるための取り組みを行っています。そのひとつがチームビルディング研修。16年12月に実施したのをふまえ、チームの理念やビジョンを掲げることにしました。
目指すは「最強で最高のチームづくり」。2016年に得たさまざまな経験を生かし20年の東京五輪を迎えたいと思っています。17年も引き続き応援をよろしくお願いいたします。