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公開練習

いつものように、ゆかの上でストレッチ、体をつくります。
米田選手は、跳馬でジュニア選手を指導。指導を受けた選手たちが、少しずつ上達するのが目にみえて分かりました。

(指導を受けた高校生の感想)
「跳馬の手のつき方についてアドバイスをしてくれました。アドバイスどおりにすると、技の完成度が高くなりました」。素人にはわからない手のつき方や受け方、突き放し方、手の位置、タイミングなどの微妙さに感心しました。
鉄棒では水鳥選手が、地元の高校生の選手にアドバイス。コールマンで苦労していた様子でしたが、指導を受けたあとはすごく良くなっていました。地元のジュニア選手も観客も本当に良い経験となったように思います。

その後、皆で整列をして体操教室が始まりました。ストレッチ体操で体をほぐし、経験者ごとに指導を受けるチーム、器具に始めて触れるチームなどなど、それぞれ楽しいひとときを過ごしてされたようでした。

指導を受けたジュニア選手などに感想を聞いてみました。
「金メダリストの指導にとても緊張しました」、「やさしく説明してくれるのでわかりやすかった」、「滅多にないとても貴重な機会でした」、「また、経験したいです」、「明日から練習を頑張ろうという気になりました」などなど。

皆さん、ご協力ありがとうございました。
徳洲会体操クラブ

~市立体育館内青年会館ホールで講演会とトークショー!~

1部では「体操ニッポン復活の軌跡」をテーマに塚原先生が講演会。
「何事も継続が大切」、 「常に緊張との戦い」、 「健康管理の大切さ」
が語られました。

選手たちが試合で披露する華麗な演技は、基本を始めとする日々の地道な練習の積み重ね。
一つひとつの技にどれだけ時間を費やしているか。そう考えると試合の観戦も変わり、応援にも自然と力が入ります。  日本代表として海外で試合に出場すれば、周囲の期待や緊張からオーバーワークを繰り返して体調崩すこともあるそうです。それがオリンピックとなると……。日頃の自己管理ができることも代表選手に求められる必須条件なのだと考えさせられました。

ほかにも、あのアテネに到るまでの軌跡が話されました。 「とにかくチームが明るかった」と強調。厳しい合宿中に自然と培われたというチームワークと明るさ。恐らく1種目目を乗り切り、最終種目を最高の形で締めくくれたのも、そのお陰なのでしょう。最終種目後のチーム全員の笑顔を、思い出さずにはいられませんでした。

跳馬では踏み切りの際に体重の20倍の力がかかり、鉄棒のフィニッシュでは5mの高さから飛び降りる、数々の技はトレーニングを積んで可能になる……。 また、体操選手は明るい性格でなければダメだともおっしゃっていました。毎日の地味な練習を乗り越えられないからだそうです。

五輪では、国中の期待から相当なプレッシャーを感じるそうです。出身大学~小学校での壮行会、出身地や親族の見送りなどを経て、選手はひしひしと重圧を感じ始めるそうです。開幕1週間前には、精神的重圧から不眠や体調不良などに襲われ、普段はしない失敗まですることも。

決勝の最初のゆかで大きなミスなく終えましたが、選手たちは緊張の極限状態だったそうです。アテネのメンバーはよく頑張ったとおっしゃっていました。

10分ほどの休憩をはさみ、2部は塚原先生に加え、塚原直也、米田功、水鳥寿思、中野大輔選手のアテネ組に加え、若手のホープの中瀬卓也選手、地元熊本出身の桑原俊選手によるトークショー。 アテネ組の4人は団体金メダルを首に掛け、水鳥選手はメルボルンの銀メダルも掛けていました。


トークは、体操を始めたきっかけ、印象に残っている試合、塚原先生の印象、女性との交際(!)などなど。
Q 体操をはじめたきっかけは?
桑原: 父親が体操選手だったので、気がついたら体操をしていました。
中瀬: 始めはサッカーをやっていました。体操を習い始めた友だちが、砂場でバク転とかをしていたので、自分も真似しているうちに、「体操をやらないか」と誘われました。

Q 心に残った試合は?
米田: アテネ五輪。中でも最後の鉄棒より最初のゆか。楽しくできた予選とは打って変わって、決勝は張り詰めた雰囲気。初めて試合で恐怖感を味わいました。(塚原選手も正気を保つのが大変だったそうです)
桑原: 初めての国際大会で、メダルをとれた試合。

Q 皆から塚原先生にひと言
(皆、緊張しながら・……)
中瀬: 初めてかけてもらった言葉が、「きみが中瀬シュン君か?」 (僕ってその程度か……と思ったそうです)。
米田: アナハイムに補欠で同行したときに、アテネの絵が描かれた扇子をもらい、 「今度はアテネに一緒に行こうね」と声を掛けてもらったのが嬉しかったです。
Q 恋愛について
(塚原先生は奥さんと学生時代から大恋愛だったというエピソードから、この話題に)
米田: (どぎまぎした様子で)北京に向けて努力しているので、あまり脱線しないように気をつけています。
水鳥: どうしても体操が優先になるのでビミョーというか……。付き合い方がよくわからないです。
桑原: 体操で行き詰ったりすると気分が暗くなるので、そんな時に支えてくれる人がいたらいいなと思います。今はまだそんな状況にはなっていないですけど。
中瀬: 僕はモテないんで(ここで司会者から、皆にアピールして下さいよと言われ)。名前は中瀬卓也といいます。(バレンタイン前だったので)チョコレートお待ちしています。会社に送って下さい。
Q 北京に向けて、そして熊本の皆さんにひとこと
米田: 年齢的にも、北京という場所も、キツイ面がありますが頑張ります!よく、俊が熊本のお土産に「陣太鼓」を買ってきてくれます。陣太鼓は好きなので、買って帰ろうと思います。

今回は、いろいろな方からレポートをいただくことができました。強化合宿が行われた熊本は、雪がちらつく寒さでしたが、参加選手の気持ちは熱かったようです。このイベントのため、夜行バスで早朝に到着された方、関西方面から J Rを乗り継いで来られた方、関東から飛行機で来られた方……皆さん、ありがとうございました。

~県立体育館で練習風景を見る!~

路面電車に揺られて「県立体育館前」に到着。 入り口には、「歓迎!」と書かれた大きな看板が立てかけられていました。 階段を上がり、大体育館2階の見学席へ。すでに多くの方が座っていました。
12時30分頃、水鳥選手と桑原選手が体育館入り。 桑原選手は、30分ほど地元NHKのインタビューを受けていました。 地元大学生が練習を開始する中、続々と監督、コーチ、選手の方々が入場。

 選手の皆さん、ゆかの上でゆっくりと体を動かし始めました。
まさに、いつもどおりの「練習風景」を見ている感覚になりました。 体操選手はこのように一日の練習に臨むのかと、個人的に感心しました。

まず選手は、ゆかでストレッチをして動ける体をつくります。決して休憩しているわけではありません。少しずつ体位を変え、足を伸ばしたり、開いたり、前屈したりと微妙に関節や筋肉をほぐしていきます。

簡単そうに見えますが、結構高度なことをやっています。
体操協会の審判部の方が、新しい採点法を詳しくレクチャー。
司会は塚原先生でした。選手の自己紹介や技の解説などが盛り込まれ、皆が楽しめる内容でした。
私も遠くから参加して本当に良かった!

 

各選手の様子

水鳥選手

アメリカンカップ目前のためか、熱の入った練習でした。
まず、つり輪で模範演技。
高難度の力技の連続とひねりを入れた降り技を見事に決めていました。
そして鉄棒でも・、コバチ連続やコバチ~コールマン、伸身のコールマンを披露。
会場は歓声に包まれました。
水鳥選手も観客席に手を振り、参加者は皆、満足!
アメリカンカップでも、きっと活躍してくれることでしょう。

桑原選手

熊本出身ということで、取材も多かった様子でした。
司会の塚原先生にマイクを向けられると少し恥ずかしそうな受け答えが印象的でした。
地元の人々の声援を受けながら、力強い練習を披露してくれました。
(桑原選手のお父さまは塚原先生の後輩、塚原先生も慨深かったでしょうね)

米田選手

最初、姿が見えず心配していたら、別の場所でリハビリを終えて登場! プールで泳いでいたそうです。だいぶ回復してきた様子でした。手首の手術後、リハビリ中の中野選手と二人で練習を解説してくれました。またフロアを移動しながら、練習をしている大学生や、強化選手にもインタビュー。
分かりやすい説明には、体操に不慣れな人や観客を飽きさせない楽しくひと時となりました。

 

中瀬選手

米田選手たちにマイクを向けられると「今まで他の人と違う演技をしてきたつもりなので、ルール改正で特に演技が変わることはありません」。頼もしいひと言でした!
「他人と同じことをするのが嫌い」だそうで、今年台風の目となるか、非常に楽しみです。塚原先生の前では、少々緊張した様子でしたが、のびのびした練習をしていました。
その後、米田、中野の両選手が、観客席まで上がってきて、「何か質問はありませんか?」と観客の質問を受け付けてフロアにいる選手たちに質問してくれました。(マイクを持つお二人の姿やインタビュアーぶりは、微笑ましかったです)
マイクを向けられた人たちは感激した様子で、インタビュアーの二人にはたちまち人だかりが。てきぱきと選手に質問する米田選手、堂々とした姿でした。

 

「 皆さん、これから僕たちが客席まで行きますので質問を考えて下さい 」

と元気良く客席に上がる米田選手たち。

まずは地元の高校生グループにマイクが。
「試合前の食生活はどうしていますか?」。
フロアの塚原選手が 「試合前だけでなく、普段からバランスよく食べることを心掛けています」。

主婦の方が 「演技中の 呼吸 はどのようにされていますか?」と質問。
指名された桑原選手(聞こえにくかったのか) 「食事ですか?」。これには場内、爆笑。
再び桑原選手 「あ、呼吸ですか。特に意識はしていませんが、つり輪の力技では一瞬止めているときがあります」。

 

 およそ3時間、地元の方々や大学生の方々にとっては「世界」を間近に感じた貴重な時間。選手たちも、熊本の皆さんに体操競技を知ってもらう大切な時間。お互いに何か一つでも心の片隅に残ってほしいと思わせる、有意義なひと時でした。