リオ五輪に向け出陣

2015シーズン開幕へ 開幕直前スペシャル

「強い徳洲会をお見せしたい」と意気込む米田監督

「強い徳洲会をお見せしたい」と意気込む米田監督

第69回全日本体操競技選手権大会(4月24~26日、国立代々木第一体育館)で、今シーズンのスタートを切る徳洲会体操クラブ。
大会を直前に控え、11日には実際の審判員を招いて演技をチェックしてもらう試技会を行うなど、調整に余念がない。
米田功監督に、ここまでの仕上がり具合や今シーズンにかける意気込みなどを聞いた。

体操界けん引の“第一歩”に

―現在のチームの状態は?
米田 新しく加入した選手は環境が変わり少し疲れが見えますが、各選手とも良い感じでここまで調整できています。昨年、肩の手術を行った主将の田中和仁も本来の演技ができるくらいにまで復調しています。どの選手にも当てはまりますが、試合はふだんどおりにいきません。試合が近くなったこの時期は、ふだんと違う環境のなかで、試合で出そうなミスはしっかりと明らかにして改善することを重視しています。

―ほかの選手の調子はどうですか。
米田 悪くはありません。試技会では山本雅賢が総合で88.45、亀山耕平はあん馬で15.8を出しました。ほかの選手も含め、もっと良くなっていく手応えは感じています。大会までにもう1回、試技会を行うので、しっかり点数を出してほしいと思います。
ひとつ気がかりなことは瀬島龍三のけが。今年に入り膝を故障したのですが、治りかけていました。しかし、試技会で着地する際に痛めてしまいました。総合で87・7と高い点数を出しただけにどうなるか。様子を見ながら、どう戦うかを判断したい。

―具体的な目標は?
米田 来年のブラジル・リオ五輪を見据え、今季はひとりでも多くの選手が世界で活躍すること。世界体操競技選手権(10月、英国)やユニバーシアード(7月、韓国)などを目標に、スペシャリストとして亀山はあん馬、佐藤はゆか、つり輪、跳馬で勝負。
個人総合で、田中、齊藤、山本、瀬島、武田、金子はNHK杯(5月、国立代々木第一体育館)上位を目指します。
それだけに、各大会につながる全日本体操競技選手権大会は重要。得意種目を絶対に失敗しないことが欠かせません。

―最後に読者にメッセージを。
米田 亀山や田中をはじめ、今の体操界には世界でもトップクラスの選手が数多くいます。ぜひ一流の演技を観て感動を味わってほしいです。
当クラブも新しい選手の加入でメンバーが充実し、ようやく団体でも勝負できるところに来ました。今年に入り応援団が結成されるなど注目してくださるなかで、強い徳洲会をお見せしたい。今季は、もう一度、日本の体操界をけん引する存在になる第一歩になると思います。
最終的にリオで皆が歓喜に沸くようなドラマをつくりたいですね。

徳洲新聞2015年(平成27年)4/20  NO.976 より

試技会で審判員からの評価や指摘に耳を傾ける選手ら

試技会で審判員からの評価や指摘に耳を傾ける選手ら

亀山は髪形を変えアフロに。「スポーツは見てもらって価値がある。アフロがあん馬をより多くの方々に見てもらえるひとつのきっかけになればいいなと思っています」

亀山は髪形を変えアフロに。「スポーツは見てもらって価値がある。アフロがあん馬をより多くの方々に見てもらえるひとつのきっかけになればいいなと思っています」