岡慎之助 金・銀・銅メダルと一緒に凱旋!! 世界ジュニア体操選手権

記念すべき初の世界大会で快挙

メダルを掲げる岡。「米田監督から目の前のことに集中し思いきって演技しようと言われました」

メダルを掲げる岡。「米田監督から目の前のことに集中し思いきって演技しようと言われました」

徳洲会体操クラブの岡慎之助が歴史的快挙――。

初開催の世界ジュニア体操競技選手権大会(6月27~30日、ハンガリー)で、岡は男子団体と個人総合での優勝を含め計4個のメダルを獲得した。同大会は高校生を中心としたジュニア世代を対象に、今年からFIG(国際体操連盟)が主催した国際大会。今大会は34カ国から約120人の選手が出場した。

シニアと異なり、代表選手は1カ国男女各3人まで。団体は3選手が全種目行い、合計ポイントで競う。個人総合は、団体での各選手のポイントがそのまま適用され、種目別は団体でのポイントが予選となり、決勝を別の日に行う。

岡は6種目通じ終始、安定した演技を披露。団体金メダルに貢献するとともに、個人総合でも、同じ代表メンバーの土井陵輔と優勝争いを繰り広げながら土井に0.227の差を付け、表彰台の一番高い場所に上がった。

とくに「ずっと不安だった」という、あん馬では自己最高の13.900をマーク。「チームでトップバッターを務めることもあり、正直、体がフワフワしている感じで自分でも緊張しているのがわかりましたが、あん馬で手応えのある演技ができたので気持ちが楽になり、その後の種目は落ち着いてできました」と振り返った。

小柄ながらダイナミックな演技を披露

小柄ながらダイナミックな演技を披露

種目別の決勝でも、あん馬の好調は続き銀メダルを獲得。「自信があった」という平行棒で3位に食い込んだ。団体・個人総合・種目別と、すべてのカテゴリーでメダルをつかんだことに対し、岡は「内村航平選手が『(自分がジュニアだった頃は世界大会がなく)うらやましい』と言う大会で、結果を残せたのは素直に嬉しいです。今までお世話になった方に恩返しができました」と笑顔。

それでも、すぐに真顔に戻り「得意種目のつり輪で少しミスが出てしまったので、もっと完璧に演技できるように努力します」と気を引き締めていた。

代表コーチとして帯同した米田功監督は「結果はもちろんですが、やろうとしていたことをしっかり出せたことが大きい。大会前は調子が上がらず、チームメンバーに声をかけてもらったりしていました。周囲のおかげです」と謝意を示した。

また、岡が高校1年生ながら社会人のトップチームに加入したことに「あらためて将来有望な選手を預かったという責任の大きさを感じます」と吐露。「徳洲会体操クラブにとっての可能性や新たな挑戦だと思っているので、しっかり期待に応えたいです」と先を見据えた。

岡は今後、全日本ジュニア体操競技選手権大会(8月12~17日、横浜市)に出場予定。今度は日本で頂点を目指す。

徳洲新聞2019年(令和元年)07/22 NO.1194 より