ロンドンオリンピック強化合宿
メダルをいくつ持ち帰るか
ロンドン五輪男子体操代表の強化合宿が6月6日、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で公開された。
2回目となる今回の強化合宿では、ロンドン五輪で実際に使う器具に慣れ、技の完成度を高めるため、本番を見すえた練習を行った。
徳洲会体操クラブ所属の田中和仁選手は、5月末日にロンドン五輪男子体操代表チームの主将に抜てきされた。
最年長の田中には、コーチ陣からもチームのまとめ役を期待する声が大きい。田中も「いま自分ができる役割を精いっぱい、担いたい」と意気込んでいる。
ロンドンの地を踏むのは、田中にとって2009年の世界選手権以来3年ぶりのこと。このときは個人総合4位に終わったが、「またここに(オリンピック代表選手として)戻ってきたいですか?」との記者の質問に、「戻りたい」と即答した。
その地に再び降り立つまであと1カ月半─。
田中は、きょうだい2人も五輪代表入りしていることから、「田中家にいくつ五輪メダルを持って帰ることができるか、考えると楽しみ」と強気だ。今後は、いまだロンドン仕様の器具に慣れないという跳馬や得意の平行棒、鉄棒を中心に「どこまで高得点を出せるか挑戦していきます」と田中は話す。
またこの日は、1960年のローマ五輪での男子体操団体金メダルを皮切りに、オリンピックと世界選手権大会10連覇という偉業を達成した「V10会」のメンバーが、代表選手の激励に訪れた。往年の名選手からは、「団体競技は、美しさや繊細さといった日本らしさを象徴するもの。最後まで自分の演技を貫き、優勝してください」と、エールが送られた。