米田功新監督就任!
徳洲会かまくら体操クラブ教室長に小川泰弘
徳洲会スポーツセンターかまくら(神奈川県)は、1月から体制を一新した。同施設を拠点とする体操クラブ監督に2004年のアテネ五輪で金メダルを獲得した米田功氏、一般の人を対象とする徳洲会かまくら体操クラブ教室長に小川泰弘氏が就任。徳洲会体操クラブの黄金時代を築いた2人がさらなる飛躍を目指す。
「徳洲会のことは常に気にかけていました。このたび監督として戻ってこられて、とても嬉しく思います」
開口一番、米田功新監督は、慣れ親しんだ場所に戻った喜びをこう表した。監督就任を打診されたのは、昨年のロンドン五輪終了後。熱い思いを語られたことから、オファーを受けることを決意した。
「長引く不況で企業スポーツが衰退していくなか、わざわざ声をかけてくださったことに感謝しています」
米田監督は、徳洲会体操クラブの黄金時代を築いたひとり。創部3年目の2000年に入部すると、その年の全日本選手権大会で団体初優勝。
08年に現役を退くまでの間に、全日本選手権大会団体5連覇(03年~07年)、個人総合では03年に全日本選手権大会、04年にNHK杯でそれぞれ優勝した。
近年、内村航平選手を擁するコナミの後塵を拝することが多い徳洲会体操クラブ─。復権を果たすために、米田監督は3つの改革を考えている。
1つ目は意識改革。日頃の生活習慣を見直し、試合で勝つための精神面を強化していく。2つ目は練習時間の変更。現在は年齢に関係なく同じ練習時間を設けているが、米田監督は若手の練習時間を増やす意向だ。「たとえば、29歳と23歳では体のつくりが違うため、もっと体をつくる必要がある若手には、豊富な練習量が必要と考えています」(米田監督)
3つ目は食事。従前から管理栄養士の手による食事が提供されていたが、選手の食事に対する意識をより高めるために、栄養に関する勉強ができるツールを準備中だ。
徳洲会体操クラブ3代目の監督として、目標は同クラブから日本代表選手を輩出し、3年後のブラジル・リオデジャネイロ五輪で日本に金メダルをもたらすことだ。今年は世界選手権、ユニバーシアード、東アジア大会と、世界で活躍できる機会が多く、結果次第では多くの選手の代表入りが期待できる。
米田監督は、「じっくり選手と向き合いながら取り組んでいきます」と意気込みを見せる。
今後はクラブ間で 積極的な交流図る
徳洲会かまくら体操クラブは、米田監督とチームメートだった小川泰弘・新教室長が陣頭指揮を振るう。副教室長には篠原あゆ美氏が就任。
目下、小川教室長が掲げている目標は、より良い教室づくり。子どもたちが元気に楽しく体操をするためのプログラムの工夫や、スタッフの発案力の向上に取り組む。指導者の育成にも注力する。「指導者同士がコミュニケーションを図り、クラブの目的を共有しながら指導技術を磨く。そのなかで、子どもたちに体操を通じて頑張ること、やり遂げることの大切さを伝えていきたい」と意欲を見せる小川教室長。
また、従前から実施している鎌倉市からの委託業務である、介護予防事業なども積極的に行っていく。