亀山 あん馬でトップ
NHK杯 田中は個人総合6位
徳洲会体操クラブは第69回全日本体操個人総合選手権大会(4月24日から3日間)と第54回NHK杯体操(5月17日)に出場。
熾烈な戦いを経てNHK杯で田中和仁は6位、亀山耕平はあん馬で種目最高点をマークし、世界体操競技選手権大会(10月、英国)の出場に望みをつないだ。
今回の全日本個人総合とNHK杯、そして6月20、21日開催の全日本種目別選手権大会は国際大会の代表選手選考会でもある。
全日本個人総合決勝は田中、亀山、齊藤優佑、山本雅賢、武田一志の5選手が出場した。田中は予選で平行棒の種目最高点をたたき出すなど好調な滑り出しだったが、あん馬が足を引っ張り8位。「全種目ノーミスで、さらに上を目指さないと世界に行けない」と田中は悔しげな表情を見せた。
一方、得意種目以外切り捨てるという思い切った決断をしたのは亀山。「僕の土俵はあん馬にしかないと気付きました」と、これまで6種目にかけてきた情熱を、今季から1種目に絞った結果、集中力が上がり、種目最高点につながった。
新人の武田は中盤まで10位以内に食い込むなど好成績を収めていたが、最後まで体力が続かず終盤に減速。まずは6種目やりきる体力づくりを目標に掲げた。
NHK杯には引き続き同5選手が出場。NHK杯は全日本個人総合の得点の半分とNHK杯で得た点との合計点で順位が決まる。
全日本個人総合8位の田中は終始安定した演技を披露し、得意の平行棒で15.600と全選手中2位の高得点を記録し、総合計177.000ポイントにまとめ、順位をふたつ上げ6位と健闘。種目別で出場したあん馬のスペシャリスト、亀山は全選手中トップの15.550。足先のきれいにそろったスムーズな旋回で観客を魅了した。山本は13位、武田は19位、齊藤は得意の鉄棒と跳馬に絞って演技し、鉄棒は全体の3位、跳馬は5位と実力を発揮した。米田功監督は終了後、「今回の大会では日本代表を射止めることができませんでしたが、亀山があん馬で一歩を踏み出すことができ、田中も調子を上げてきています。残りの日本代表枠の獲得に向け、選手一同頑張ります」と意欲を見せていた。
徳洲新聞2015年(平成27年)5/25 NO.981 より