武田ミスなく3位 7年ぶりに表彰台

全日本体操競技個人総合選手権

表彰台で記念撮影に応じる武田(右)

表彰台で記念撮影に応じる武田(右)


第73回全日本体操競技個人総合選手権が4月26日から3日間、群馬県で行われ、徳洲会体操クラブの11選手が出場。このうち、武田一志が3位となり、同大会では田中和仁(現・同クラブコーチ)以来、7年ぶりに表彰台に立った。

予選を含め、内村航平や白井健三ら上位に名を連ねる“常連組”が軒並みミスで脱落するなか、武田は昨季とほぼ同じ演技構成で、終始、安定した演技を披露。得意のつり輪で2回とも14点台後半をたたき出したほか、唯一、新技を取り入れた平行棒でもE難度のシャルロを予選・決勝ともに成功させ、予選よりも順位をひとつ上げた。

「一喜一憂せず、感情をコントロールして練習できているのが大きい。良い準備が良い演技につながったと思います」と武田。一瞬、笑顔を浮かべたものの「慢心せず、覚悟を決めて今後の大会に臨み、今年の日本代表の座をつかみたいです」と気を引き締めた。

武田以外で決勝に進んだ長谷川智將は14位、高橋一矢は19位、田浦誠也は21位、岡準平は22位だった。このうち高橋は4月に徳洲会に入職。社会人初の公式戦を終え「今まで出場したことのないNHK杯出場を目標としていましたが、達成できました。良いスタートが切れました」と、ほっとした様子だった。このほか、あん馬に種目を絞って出場した亀山耕平が決勝で唯一、15点台をマークするなど強さを見せた。

米田功監督は「後の大会がすぐ控えているので、今は総括できません」と言い、「強い選手は本当に点数がいつも変わらない。ミスしない選手をどれだけ輩出できるかが、私たち首脳陣にコントールできる部分。やってきたことを試合できちんと出せるようにしたい」と、自らに言い聞かせるように会場を後にした。

徳洲新聞2019年(令和元年)05/20 NO.1185 より