ー2023年は国際大会でのメダル獲得や国内での連覇など、多くの活躍が見られました。監督としてはどのように振り返られますか?
23年は明るいニュースが多い一年でした。ただ、やはり五輪前年でありながら、世界選手権の日本代表に一人も選手を入れられなかったことは悔やまれます。
「団体連覇など、選手層が厚くなっているのは良い傾向ですが、結局、誰も(世界選手権の)代表に入っていないのは、そういうレベルだということ」
チーム状態を尋ねられても、「代表選手を出せていないなか、今あえて良いところを探す必要はありません。良くない部分を突き詰めていくだけです」と、私自身かなり強い危機感を持っています。23年秋の全日本シニアの成績が、24年の全日本体操個人総合選手権の班編成に影響するなど、すでに選考レースは始まっています。今はただ、「パリ五輪のみに全力を注ぐ」と、きっぱり心に決めています。
ー2024年はついにパリ五輪イヤーです。どのような覚悟で臨まれますか?
選考レースの火ぶたは切って落とされ、4月、5月のシーズン開幕とともに一戦一戦が激化していきます。今回の選考は「いよいよ本番」です。前回の東京五輪での経験を無駄にせず、「同じことを繰り返さないようにしたいです」という強い想いがあります。
パリ五輪の日本代表枠は5人。ライバルチームの絶対的エースがすでに内定しているため、“パリ行きの切符”は実質あと4枠しかありません。これを春の全日本個人総合、NHK杯を通じて激しく争うことになります。日々の練習に加え、12月にも合宿を実施し、ほぼ正月返上で選手たちの強化に努めています。
ーそして2024年秋には、新たな活動拠点となる「徳洲会ジムナスティクスアリーナ(仮称)」が神奈川県鎌倉市に完成予定ですね。
はい、24年は五輪以外にも、もうひとつ大きなトピックがあります。活動拠点の新築移転です。秋に完成予定の複合体操施設は、男子単独の体操体育館としては国内最大級の規模となります。
この新しい拠点ができるからこそ、同じ失敗は許されません。「パリ五輪で当クラブの選手が金メダルを獲得し、新アリーナに凱旋することを目指します」と、強く決意しています。
